三友堂病院
地域医療連携にもメリットを発揮
地域医療に大きく貢献できることもWeb方式のメリットです。現在、私どもの電子カルテは地域のクリニックでも参照できるようになっています。もともと地元米沢市医師会が検査予約システムなどで利用していたセキュリティの高いプライベートネットワークに、当院の電子カルテのレプリケーションサーバを接続させて頂くことにより、連携先からほぼリアルタイムで24時間、いつでも診療録や心電図、CT画像も参照することができるようにしました。今後はOKI-net(ID LINK)と連携して二次医療圏内、ひいては山形県内全域のネットワークに広がる予定です。こうした地域医療連携に大きな役割を果たせることも、Web方式の真骨頂と言えるでしょう。
“柔軟なアピウス”への期待
これまでに数多くの要望に応えて頂いたKHIさんですが、現在も細かな点で相談に乗っていただいています。ひとつは書類や文書に書式のバリエーションがあると嬉しい、という点ですね。院内の書類に関してはともかく、紹介状や診断書など患者さんがお金を支払うものに関しては“商品”という発想でフォントやフレームデザインなどにひと工夫があるといいですね。もう一つは、看護師間での申し送りのシステムが欲しいということ。看護師の勤務交代の際にその日の申し送り事項だけを抽出して表示できるようになれば、出勤のたびに診療録の読み込みに時間を割く必要がなくなるからです。現状では定時の30分前には出勤して記録を読む必要があるので、申し送りシステムがあれば勤務時間の短縮にもつながります。
今後はKHIさんのユーザーが集まる懇親会も企画されるそうなので、非常に楽しみにしています。他の病院ではどんな活用を行っているのか、私たちにとっても有用な情報交換ができればいいと思います。KHIさんは柔軟な姿勢が持ち味の開発会社ですから、こうした場で明らかになるさまざまな意見や要望を的確に吸い上げ、さらに“現場の実情に合わせたシステム開発”に活かしていただけるものと期待しています。

【医療情報ネットワーク】
平成20年より安全かつ効率的で一貫性のある医療を提供するという趣旨に、米沢市医師会の賛同のもと、三友堂病院の電子カルテサーバと連携し、リアルタイムな参照が可能になっている。
一般財団法人 三友堂病院
